あなたは本当の自分で生きてますか?
当日になり約束通りAはひとりでやってきた。
私がAと会って聞きたいことはひとつ。
何をしたいから某所を運営しているのかということだけ。
ま、Aの本心をこの文の後に続けて書いてしまっては、Aがどういう人間なのかというイメージの一部が歪んだまま伝わるだろうし、しかもAの醜汚(しゅうお)を伝えるには不十分になってしまう。
なので、私がAへ不信を持った数々の切っ掛けとなったごく一部を紹介しようと思う。
まず、どうして、Aの最終目的が某所ではなく、その先に得体の知れない目標があるのだということに気がついたのかというと――、
以前「いじめ問題の事で某所で取り上げたい。いじめを無くす活動を某所を通して伝えたい」と、Aはいった。
それも某所のメンバーを目前にしての発言。
丁度その頃、私の子供もいじめによるいざこざの真っ最中で、校長を筆頭に学校と、私達家族とが炸裂していたのだ。私は、学校とのやり取りの細かな会話や詳細を、念のためにPCのデータへ全て記録していた。
私はAへいった。
「データ(いじめの詳細)をメールで送りましょうか」
Aは即答でOKを出した。
つまり、Aは、まず某所で学校のいじめに対する生の状況を放送する。
次に、学校でいじめについての講演を開いても良い。
或いは、私が講演をした場合、それらの一部始終を某所を通じて公開しようという提案を最終的にしてきたのだ。
私自身は、自分の子供の学校へ行き「いじめ」をテーマに講演をすることなど、何とも思わない。
できることならひとりずつ問いただしてやろうか、というような勢いだったのだから講演など凄いことでもない。
要は、私にとっての「いじめの講演」は、その程度の価値しかなかった。
なぜ、その程度の価値だったのかというと、いじめを解決するには、某所(或いは講演)を通して放送するだけではどうにもならないと考えていた。
だって、根本的な解決ではないわけだし、直接いじめをした人間に意見をしているわけではないのだから、意味が無い。
どうせならマスコミ(地元のね)のルートを確保して、洗いざらい情報を垂れ流してしまった方が、ある意味解決する。
しかし、その方法だと綿密な計画がないと難しい。
無謀にマスコミに垂れ流すのは博打と一緒だ。
ま、私のその時の考えはそんな感じだった。
結局は、いじめの事をまとめた私のデータの件が切っ掛けとなり、Aといじめについて今後どんなふうに展開させ某所でうったえるのか。
そして、現実での活動はどんなふうに行動していくか。
そんなやり取りが水面下で広がっていったのだ。
次回に続く……
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