あなたは本当の自分で生きてますか?
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おい、猫主よ。この呪はなんのための呪であるか。
あなたの望んだ呪であります。
しかし、我が容姿は牛のようにいかつく、口を開けばけもののような香がする。歩けば宙を舞うかのように樹と樹を猿のように渡り歩く。我はおまえに頼んだはずだ、金が欲しいと。
はい、仰るとおりにいたしました。ご心配なく。ほら、見えますかね? あなたさまに仕事の依頼をしようと尋ねてきている人だかりが…。
おお、ほんとうだ!! よくやってくれた。また何かの時はお前に頼むとしよう。
ええ、そのようにさせていただきます。…あ、伝え忘れましたが、この呪を続けたくば、臭くともくれぐれも箱を開けなさぬよう――。
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猫鬼とは蠱毒(こどく←呪い)の一種。古代中国で広まった呪術のひとつ。
猫を殺し死んだ子供の体の一部分を猫の体内に入れ、祈願する。
富を得た人間を衰退させるためとかに使われたらしい。つまりは富の略奪だね。
そしてこの猫鬼は威力を恐れられ禁呪になったとか。
猫をかわいい生き物としか思えない人間には、おぇって感じだ。
鬼はいつも隙を狙い、肉に埋もれしなやかに身を翻す。
鬼はいつも、日の光に照らされた若葉を肺に貯めたまま産毛を吐息に混じらせ静かにまどろむ。
狂乱し錯乱した女人の面を被る。
我の聖地。
我の肉成り。
鬼は静かにまどろみながらも勝利を得る。
鬼は、ひとしずくの不信をも受け入れず。
地底深くから響く信頼は、鬼を鬼だと知るが故。
正しくありたい、清くありたい、まっとうでいたい。
そんな思いを鬼は笑う。高らかに笑う。
されとて鬼を捕まえ――、
ほら見てみろ。鬼を、お前を捕らえたなり。
そう言ったところで、鬼は微動だにしない。
淡い月の光が産毛を照らし細かな光の粒子を身に纏い、ただただ笑う。クスリと鬼は笑う。
酒を煽り、鬼を丸出しにし、高鳴る胸はオカメの面。福助の面。
酒に酔い面が剥げ、剥き出しになった鬼の形相は、見た者の心を拘束し粒子をも停止させる。
空気は酸素を運ぶことを忘れ、我が存在を放棄する。
楽しくも、悲しくも、酒を煽り、本当だけを見透かす。
太陽の光は鬼を包み優しく眠りに導くことだろう。
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